近年、病院転職を目指す薬剤師の数は増加しており、規模の大きい病院であるほど転職をすることが困難になってきています。
その中でも、急性期病院の薬剤師が果たす役割の重要性が、ピックアップされています。求められる能力が多岐にわたる病院薬剤師ですが、急性期病院で求められる能力は一体どのようなものなのでしょうか。
急性期病院の薬剤師に今求められている能力を知り、周りの薬剤師と一歩差を広げてしまいましょう。それでは解説していきます。
Contents
急性期医療とは何か？
第一に、薬剤師が急性期病院へ転職を目指すなら、急性期医療について知っていなければなりません。急性期医療とは、突然の病気や怪我などで苦しむ患者さんに対して、医療行為をすることです。
「急性期」とは「病気になり始めた時期」のことを指しているのですが、患者さんの病気や怪我の症状が急激に変わる時期であるため、適材適所での正しい医療行為が求められます。
生命の危機に瀕する患者さんも多くいるので、患者さんに対する薬剤師のファーストアプローチ（正しい薬物療法の提案）が非常に大事になります。
急性期病院で重宝される薬剤師が持っている３つの能力とは？
急性期病院の薬剤師はチーム医療の中でも、薬剤のスペシャリストとしての役割を果たさなければなりません。かかる期待も大きい分、プレッシャーも多い急性期病院の薬剤師ですが、一体どのような役割を期待されているのでしょうか。
急性期医療で活躍する薬剤師が持っている3つの能力について解説していきます。
患者さんに合わせた薬物療法の素早い提案能力
急性期医療では、1分1秒が患者さんの生死を分けます。その中で薬剤師に求められる能力は薬物療法の素早い提案能力です。
薬剤師は急性期の個々の患者さんに合わせて、医師に薬物療法の提案をします。薬剤を投与するか否かの最終的な判断は医師が行うのですが、患者の状態とともに医師の治療方針を理解して、適切な薬物療法を提案することが求められます。
医療現場では、時には医師に対して意見を述べる必要がありますが、怯まずに意見をぶつけましょう。医師に多くの選択の可能性を与えるという意味でも、非常に大事なことです。
効率的かつ的確な情報収集能力
急性期の患者さんは症状の変化が激しいです。その中で、薬剤師は患者さんに投与した薬剤の影響を詳細に確認する必要があります。そして、集めた情報をチーム医療のメンバー間で共有しなければなりません。
また、医師に薬物療法を提案する時にも、薬剤に関する豊富な情報を持っていなければ最適な選択肢を医師に与えることができません。
薬剤の情報を全て管理することは不可能に近いので、患者さんに合わせた情報を効率的かつ的確に収集する能力が現場では求められます。
高度なコミュニケーション能力
急性期病院では、チーム医療を行うため、各分野の医療関係者とコミュニケーションをとる必要があります。また、医師が行う手術等も患者さんに大きな影響を与えますが、薬剤も患者さんにダイレクトに効果を与えるものであります。
行った薬物療法が患者さんに合わないものであった場合、最悪のシチュエーションも考えることが可能です。なので日頃の些細な変化を確認するためにも、スタッフ間でコミュニケーションを蜜にとり、情報を共有する必要があります。
コミュニケーション能力が高い薬剤師は、急性期医療の中でも非常に重宝されますので、日頃からスタッフ間でコミュニケーションをとる回数を増やしてみてはいかがでしょうか。
急性期病院を目指す薬剤師は転職サイトを活用していこう
慢性期病院に比べ、急性期病院は大規模な病院であることがほとんどなので求人の数が少ないです。しかも、急性期病院は基本的に新卒の薬剤師を採用するケースが多いので、自力で転職しようとしても難しいです。
しかし転職サイトを活用すれば、数少ない求人を専門の転職コンサルタントが紹介してくれるので、素早く急性期病院の求人にアプローチすることが可能です。
急性期医療は1分1秒が生死を分けると先ほど述べましたが、急性期病院への転職も1分1秒が勝負を分けます。人気求人なので、求人が募集されたらすぐに締め切ってしまいます。いわゆる順番待ち状態ですね。
そんな珍しい求人を転職コンサルタントは、求職者のために紹介してくれます。もちろん無料で利用できますので、急性期病院へ転職を考えている薬剤師はぜひ活用してみてください。
なんの転職サイトを利用すれば良いのか分からないという人はこちらの記事でおすすめの転職サイト3選を紹介しています。
まとめ
急性期病院で求められる能力は非常に多岐であり高度なものでありますが、やりがいを感じられる瞬間がたくさんあります。
また、仮に急性期病院に転職することができたとしても、ついていくことができなさそうと感じている人も大丈夫です。急性期病院は研修制度が非常に整っているので、ゆっくり丁寧に仕事に取り組むことができます。
今回、紹介した能力も段階的に習得できるようになっていますが、自分で勉強することももちろん大事になります。
薬剤師として優秀な人材になりたいと考えている方は、急性期病院への転職を考えてみてはいかがでしょうか？
