みなさん薬剤師にどのようなイメージを持っていますか?
逆に薬剤師の方は自分たちがどのようなイメージを持たれていると思いますか?
薬剤師というのは他の職業とは異なり医者や看護師のように特殊なバックグラウンドをもつプロフェッショナルワークの一つです。
そこで、今日は薬剤師のイメージについて考察していきます。
Contents
薬剤師になるまで
薬剤師になるには薬学部に受験、合格した後に6年間の勉強期間を経て薬剤師国家試験に合格することでやっと薬剤師になることができます。
薬剤師になるまでだけで人生の1/4を費やすことになるのです。
英語、数学に加え理科系の科目も受験で必要になるので、自然とロジカルな思考が身につきます。
「薬剤師」という言葉が醸し出す理系なイメージはあながち間違っていないのかもしれません。
薬剤師のしごとは?
薬剤師は私達の目から見れば、保険証と処方箋を渡したら奥の部屋に行って、名前を呼ばれて行ってみるとおくすりの説明をしてくれる…みたいな感じに見えると思いますが、実際には億でどのような仕事をしているのでしょうか。
調剤業務
処方された医薬品を揃える他にも複数の薬を一度に投薬出来るようにする一包化と呼ばれる作業をする場合もあります。
薬歴、お薬手帳との照合
薬歴とは薬局側が持っている薬の服用歴などが記載されたデータで、これとお薬手帳をみて飲み合わせやアレルギーなどの面において問題ない用に薬を調剤します。
このように薬剤師は私達の見えないところで、安全に薬を飲めるように多様な観点から見て問題ない薬を私達に提供してくれているのです。
薬剤師のイメージは?男性の場合
薬剤師の男性はどのようなイメージを持たれているのでしょうか。
薬剤師という業界の中では男性は少数派に当たります。製薬会社に勤めるか薬局に勤めるかで他方の差はありますが、男性の薬剤師は女性の薬剤師よりも7万人も少ないです。
男性の薬剤師が持たれているイメージとして
- 優しそう
- 個性的
- 根暗そう
というイメージを持たれていることがわかりました。
優しそうというのは後述する女性の薬剤師のイメージとしても答えている人が多いので薬剤師という職業が持っている印象だということができます。
校舎の2つは理系男子の持たれているイメージといえるのではないでしょうか。
薬剤師のイメージは?女性の場合
対して女性の薬剤師はどのようなイメージを持たれているのでしょうか。
薬剤師女性が持たれている印象として
- 優しそう
- ハキハキしてそう
- 明るそう
という回答が多かったです。
男性薬剤師の方は根暗なイメージを持たれているのに対して女性は対象的なイメージを持たれていることがわかりました。
また男女両方に見られる印象の一つとして清潔感があるという意見も多くありました。
薬剤師さんは白衣を着てマスクもしているので確かに真っ白で清潔に見えるのかもしれません。
なぜ男女で薬剤師のイメージが異なるのか
ではどうして薬剤師のイメージが男女で異なるのでしょうか。
これは日本における性別役割分業の名残であるということができます。
今は男性の看護師さんや保育士さんを見ることは全く珍しくなくなりましたが、昔は「看護婦」や「保母」という言葉に見られるように女性が担ってきた職業であることがわかると思います。
近年の女性の社会進出を性別分業の崩壊と捉えるとして、男性でも看護師を目指したり、薬剤師を目指す人が現れたのは今の社会を見ればわかります。
しかし、女性なのに働くという偏見は良しとされないという世論は広がっても、男性が女性の担ってきた職に就くとなるとその男性の性質を奪われる、もしくは隠す必要があるというのもまた問題なのです。
男性の保育士さんがおむつを取り替えるのを子供の親から嫌がられるなどのニュースはみなさん一度は見たことあると思います。
女性がかつて男性領域だったところに踏み込むのはよしとされているのにたいして、その逆はあまり歓迎されていないように見えるのは現在の日本の社会情勢においても問題視されています。
詳しくは下の記事を参考にしてみて下さい。
まとめ
イメージはステレオタイプでしかない
前述したように男性薬剤師が持たれているイメージは薬剤師が女性がなるものというステレオタイプに縛られているということができます。
イメージというのは想像なので、結局のところ「私達の」もつイメージでしかないのです。
例えば合コンで薬剤師の女性と知り合った時に「あっ、薬剤師は明るくてハキハキしてるイメージがあるからめちゃくちゃ話しかけよう」という戦略を立てても個人の前にはそのステレオタイプは一つの指標にしかなりません。加えて、そのステレオタイプに縛られずに個人の個性にちゃんと注目した方がそのひとと仲良くなる確率はまだ高いということになります。
薬剤師というイメージにとらわれないで、この人はどういうひとなのか、きちんと見る必要があります。
私達の接する薬剤師さんは「薬剤師」という個人の一部でしかありません。
多元的な自己を包括的に見ることでその人のことが初めてよく分かるのではないでしょうか。