比較的転職が多い薬剤師ですが、30代という年齢は特に転職が多いと言われています。
結婚や出産が多くなる年代であるというのも一つの理由ですが、ある程度経験を積んだことにより改めて将来について考える時期でもあることも理由にあると思います。また30代になると転職により収入が増えやすくなります。
そのような30代での薬剤師の転職ですが、成功例が多い反面、納得のいく転職ができなかったという場合も多々見られます。では30代での転職の際に気を付けるべきことは何なのでしょうか？
転職に成功するための注意点を解説していきます。
Contents
30代での薬剤師の転職事情
まずは、30代薬剤師の転職事情からみていこうと思います。
未経験での転職が可能
薬剤師の場合、30代であれば未経験でも調剤薬局やドラッグストア、病院、企業のどの職場にも転職が可能です。
40代以降になると未経験での転職は難しくなるので、30代がラストチャンスといえます。
薬剤師は売り手市場にあるので、30代であれば未経験でも転職しやすいです。
転職により年収が上がることが多い
新卒で薬剤師になった場合でも、30代になれば最低5年のキャリアがあります。5年もキャリアがあれば転職により年収が上がる可能性が非常に高くなります。
特に病院薬剤師は他の職種に比べて年収が低くなっていることが多いため、新卒で病院に就職し、30代まで勤務を続けた後に調剤薬局などへ転職すると、かなり大幅な収入アップが見込めます。
管理薬剤師になる例もある
転職前の経験が転職先で認められると、管理薬剤師になるという場合も多いです。
管理薬剤師になると肩書がつくうえに年収が30~50万円もアップするので、モチベーションの向上にもなります。
しかしそのぶん責任や負担が多くなるので、管理薬剤師になっても自ら降格を申し出る場合もあるようです。
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30代薬剤師の転職理由は？
薬剤師の転職理由は薬剤師特有のものが様々あります。ここでは数ある転職理由のなかから一部を紹介したいと思います。
年収をアップさせたい
上記にもありますが、30代での薬剤師の転職は年収が上がる可能性が高いです。この年収アップを狙って転職をする場合もあるようです。
収入が多い転職先にはドラッグストアや調剤薬局が挙げられます。企業に関しては年収に幅があるので、必ずしも年収がアップするとは言えません。
出世をしたい
先ほども述べましたが、転職を機に管理薬剤師になる場合もあります。現職での役職に空きのポストがなかったりすると、転職を通して出世しようと望む方もいるようです。
役職は職場によって様々です。調剤薬局は管理薬剤師や薬局長、病院では薬剤部長や薬科長、ドラッグストアなら管理薬剤師や店長などの役職があります。
結婚や家庭の事情
実は結婚を機に薬剤師を退職するという場合は少ないです。それよりも夫の転勤によってその勤務先の職場へ転職するという場合のほうが多いようです。
また20代のうちに育児のために休職し、育児がひと段落したタイミングで復職するという場合もあるようです。
30代薬剤師の転職先の状況
ここでは転職後の状況を職場ごとに紹介していきます。
調剤薬局
30代の転職先として一番多いのが調剤薬局です。年収アップの可能性が高いことや、やりがいを実感しやすいのが理由でしょう。
調剤薬局は比較的仕事の負担が少ないと思われがちですが、薬局ごとに忙しさが違うので注意しなければいけません。
クリニックの門前薬局では薬剤の種類も少なく仕事の負担も軽いですが、大手の調剤薬局チェーンだとやはり仕事量は多くなってしまうようです。
しかし大手の調剤薬局チェーンは福利厚生が充実しています。調剤薬局でも店舗によって環境は様々だということです。
ドラッグストア
ドラッグストアも30代の転職で多い転職先です。調剤を行う店舗と販売のみの店舗がありますが、より薬剤師らしい仕事ができるのは調剤併設型のドラッグストアでしょう。
ドラッグストアも高収入が見込め、管理薬剤師になると年収が700万にもなることもあるとのことです。
しかしドラッグストアは40~50代になっても転職ができるので、無理に30代のうちに転職する必要はないでしょう。
病院
病院は、一度は薬剤師として病院の仕事を体験したいという方が転職することが多いようです。
病院に未経験で転職できるのは30代のうちだけですので、30代での病院への転職は他の年代より多くなっています。
しかし病院はやはりハードな仕事が多いので、経験を積みたいという強い志がないと難しいかもしれません。
企業
企業も病院と同じく転職するには30代がラストチャンスです。企業の場合は福利厚生がしっかりしていたり、土日休みが多かったりと環境的には良いかもしれません。
しかし企業は求人が非常に少ないので、企業のみに転職先を絞っているとなかなか転職できないということもあるようです。
30代薬剤師転職を成功させるために
ここまで30代での薬剤師の転職について、転職の理由や状況を紹介してきました。
では転職を成功させるためにはどのようなことに注意すればよいのでしょうか？
転職の目的をしっかりもつ
当たり前のことですが、転職の目的をしっかり持つことが重要です。
自分がどうして転職したいのか、どうしてその職場がいいのかをはっきりさせていないと転職活動にブレが生じてしまったり、単純な理由で転職先を決めてしまい後々後悔してしまったりということにもなりかねません。
転職の始めから職場が決まるまで一貫して目的を持てるようにしましょう。
学習の機会を優先
転職活動をしていると、学習機会が豊富だが収入が低い職場、学習機会はあまりないが収入が高い職場があり、どちらを優先するべきか迷ってしまうこともあると思います。
迷ったときは、学習機会が豊富であることを優先するとよいのではないかと思います。
というのも、収入が高い職場の代表であるドラッグストアなどは40代になってからでも転職が可能なので、学習機会を犠牲にしてまで30代で転職する必要がないと考えるからです。
反対に学習機会が豊富な職場ほど40代以降になると転職は難しくなります。ですので30代のうちは学習機会を優先させるといいのではないかと思います。
職場見学に行く
転職先の雰囲気や仕事量というのはやはり見学に行ってつかむのが一番です。
問題のない職場であれば見学をさせてくれるでしょう。
逆に、見学をさせてくれない職場への転職は絶対に避けましょう。転職先の情報は人頼みではなく自分でつかむようにしましょう。
自分にとって良い転職を！
ここまで30代薬剤師の転職について解説してきました。転職はネガティブにとらえられがちですが、転職によってキャリアアップが見込めたり、様々な経験を積むことができたりします。
30代という機会に一度自分を見つめ直し、最適な選択ができるようにしましょう。
