薬剤師の資格を活かせる職場は調剤薬局・ドラッグストア・病院などがありますが、これらの職場ごとに退職金の金額も異なってきます。
求人を探す際に多くの薬剤師は年収を気にすると思いますが、将来のことを踏まえ退職金についても考慮しておく必要があります。
薬剤師として一つの職場に長く勤めることを望むのであれば、職場の退職金や年金制度の重要度がより上がるので、しっかりと確認することをおすすめします。
今回は職場探しでつい見落としがちになる、薬剤師業界の退職金の相場や金額を確認する方法についてご紹介していきたいと思います。
Contents
職場ごとにかなり異なる!薬剤師が受け取れる退職金の相場
薬剤師の退職金は勤務する職場によって違いがあります。業界内での大体の相場は以下の通りです。
勤続年数5年 | 50万円 |
勤続年数30年 | 約500万円 |
また調剤薬局・ドラッグストア・病院などの勤務する職場ごとに、薬剤師の退職金事情も様々なので、今度は職場別で見ていきましょう。
調剤薬局に勤める薬剤師の退職金相場
調剤薬局に勤める薬剤師の退職金相場は以下のようになります。
勤続年数10年 | 10ヶ月分 |
勤続年数22年 | 25か月分 |
勤続年数30年 | 42か月分 |
調剤薬局の退職金は経営者の方針によって違いが出るものの、企業の規模が大きいほど、薬剤師の退職金の金額も安定したものになる傾向にあるようです。
ドラッグストアに勤める薬剤師の退職金相場
ドラッグストアに勤める薬剤師の退職金相場は以下のようになります。
勤続年数35年 | 数百万円~1,000万円ほど |
ドラッグストアは基本的に勤続年数に応じて支払われます。また管理薬剤師などの役職に就いているのであれば、そちらも考慮した上での金額となります。
病院に勤める薬剤師の退職金相場
病院に勤める薬剤師の退職金相場は以下のようになります。
国立系病院 | 勤続年数35年→1,000万円以上 |
民間病院 | 勤続年数35年→700万円~800万円 |
病院薬剤師である場合は勤務先が民間病院と国立系病院のどちらであるかで、退職金の金額も大幅に変わります。
国立系の病院に勤めている薬剤師の場合は公務員扱いとなる一方で、民間の病院であれば数百万程度の金額になります。
また民間の病院である場合は調剤薬局と同じく、経営者がどのような方針を取っているのかによって、金額にかなりの違いが出る傾向にあると言えます。
今からでもわかる!薬剤師が現職の退職金を確認する方法
薬剤師の退職金事情は職場によってかなり差があることがわかりますね。
こうなると今の職場での退職金はいくらになるんだろう?と気になっている薬剤師さんもいらっしゃると思います。
だけどどうやって確認すれば……?という薬剤師さんのために、現職での退職金がいくらになるのかを調べる方法についてご紹介しましょう。
毎月の給与明細から退職金掛金などの項目を調べる
企業年金制度を設けている職場であれば給与明細から確認できます。
こちらの制度では会社が掛金を負担して、社員が年金や一時金を受け取りできるという仕組みになっています。
一部の会社では社員も一定の掛け金を自己負担する代わりに、将来支給される金額を増やせるという方式になっている場合もあります。
このような方式を取っている会社の給与明細では、企業年金掛金・退職金掛金・確定給付掛金といった項目が記載されており、毎月分の金額から自分の退職金を確認することができます。
職場の人事・総務担当者に聞いて調べる
退職金がいくらになるのか職場の人に確認するという方法もあります。
職場の人事や総務担当の方に聞くことで、退職金の金額を教えてもらうことができます。
ただしいきなり退職金のことを聞くと、相手からなぜそんなことを聞くのかと思われてしまいます。
別に気にしないというのならばそれでも構いませんが、相手からどう思われるか気になるという方は「将来設計のために確認しておきたい」と前置きしておくなど、余計な刺激を与えないような聞き方を心がけると良いでしょう。
職場の就業規則又は退職金規定から調べる
退職金についての説明は一般的な企業であれば、就業規則又は退職金規定にて確認することができます。
このような規定文書は薬剤師をはじめ職場で働くスタッフであれば、閲覧できるようになっていますので、こちらの文書の内容から退職金について調べるという手もあります。
もし職場が企業年金制度を導入している場合は、退職年金や企業年金といった別途規定に纏められている場合が多いと言えます。
転職サイトを利用して応募前に退職金制度の内容を確認しよう!
まだ職場を探している段階の薬剤師さんにおすすめと言えるのが、薬剤師専門の転職サイトに登録し、エージェントから情報を提供してもらう方法です。
職場の規模や経営状況によっては退職金が出ない場合も!?
就職活動中の方や転職先を探している方も、候補となる求人の退職金制度については、きちんと確認しておきたいところです。
大手である場合やある程度の規模を有する企業ならば、しっかりと支払ってもらうことができますが、規模が小さく経営が厳しい職場だと、全く退職金が支払われなかったというケースもあります。
そのため年収の他に退職金を支払ってくれる職場であるかどうかも、ちゃんと確認しておく必要があると言えるでしょう。
エージェントは登録者の代わりに企業とのやりとりを代行してくれる
けれど応募する企業に、直接退職金のことを聞くのはちょっと……という方もいらっしゃると思います。
そんな方におすすめと言えるのが、転職サイトのエージェントに代行してもらうという方法です。
転職サイトでは登録者一人一人に担当のエージェントが付き、登録者の希望に沿った求人を紹介してくれる他、企業との間に立って、気になる職場内部についての情報も提供してくれます。
収入の他、休暇・年金・退職金などの直接質問しづらい制度については、エージェントに確認をお願いするとスムーズです。
薬剤師専門の転職サイトなら内定前に退職金などの情報を集められる!
薬剤師業界は比較的転職が多い傾向にありますが、それでも長い目で見ると退職金は退職した際の基盤にもなりますので、決して軽んじてはならない要素であると言えます。
いざ退職するときになってからでは遅いので、退職金に関してはできれば内定をもらう前に確認しておくことをおすすめします。
とはいえ内定前から退職金について確認するのは、簡単なことではありませんよね。
上手く質問できる自信が無いという方は、様々な企業と繋がりを持っている転職サイトで、エージェントを通して企業の情報を集めることをおすすめします。