薬剤師の就職事情を徹底解説!

薬剤師転職サイトを使わないのはもったいない

「現在、薬剤師は就職氷河期に差し掛かる!」

そんなことが言われていますが、せっかく苦労して手に入れた国家資格をフル活用したいと考えると思います。

少なくとも私はそうです。

そこで、ここではこれから就職難と言われる業界で上手く就職できるように、薬剤師の事情について、徹底解説していきたいと思います。

就職先別に詳しく解説し、大手への就職方法、失敗しない就職活動の方法などもお話していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

薬剤師の就職先で徹底比較!

薬剤師の就職先はかなりダイバーシティに富んでいます。

そこでそれぞれの薬剤師の就職先のメリット、デメリットを徹底比較していきたいと思います。

以下が病院、ドラッグストア、調剤薬局、企業という薬剤師の就職先の比較をまとめたものです。

病院 ドラッグストア 調剤薬局 企業
給料 3 4 3 4
労働時間 2 2 4 3
やりがい 4 3 2 5
専門スキル 5 2 2 4
福利厚生 2 3 2 4
補足説明
上の表の数字は1が最も低評価であり、5が高評価の順番です。

ではそれぞれの就職先を個別的に、メリット、デメリットを確認していきたいと思います。

病院での就職事情とは?

病院での最大の魅力はチームであるということです。医師や看護師とともに、患者さんに対してチームで仕事するというやり方は病院で就職する魅力の1つでしょう。

メリット

大きなメリットは入院患者との距離の近さだと思います。

入院患者さんとコミュニケーションを取ることが多いのは、病院薬剤師の魅力だと思います。

また、薬学に関する専門知識を活かして働くことができ、そして最先端の薬学の知識を身につけることができます。

デメリット

知識面ややりがいという面ではメリットの多い病院薬剤師ですが、その一方で薬剤師の中では年収が低い傾向にあります。

また、夜勤や時間外労働などが多い傾向にあります。

ドラッグストアでの就職事情とは?

ドラッグストアでの業務内容は調剤業務とOTC医薬品販売が主体となっています。

また、ドラッグストアではレジ打ちや品出し、その他の生活雑貨を販売しているので、こうした商品について管理責任も発生するが特徴です。

メリット

店舗の管理、経営と幅広いっ業務に取り組むことができます。

また、接客機会が多く、直接コミュニケーションが取れます。

このようにさまざまな経験を積むことができるので、将来は独立や開業を目指したいという方に向いているかもしれません。

デメリット

大きなデメリットとして、ドラッグストアでの給料は比較的昇給しない傾向にあります。

また、給料の昇給機会が少ない反面、業務が多岐に渡るので負担が大きいと考える方も少なくないのです。

調剤薬局での就職事情とは?

調剤薬局では病院等で医師が出す処方箋をもとに調剤を行うというのが主な業務内容です。

患者の方に服薬のアドバイスや、日々の健康のアドバイスを行うことも仕事の1つです。

メリット

調剤薬局の大きなメリットは処方箋薬についての詳しい知識が身につくという点です。

また、希望にあったワークスタイルを取ることができるので、マイペースに働くことが可能となります。

デメリット

調剤薬局の大きなデメリットは、処方箋が偏る場合の総合的な知識の欠如やスキルアップの難しさにあります。

また、人数が比較的少なく、狭い職場での人間関係が悪化すると居心地の悪さが感じられやすくあるかもしれません。

企業の就職事情とは?

企業に就職する薬剤師の業務内容はその会社の配属によってさまざなとなります。

研究職や開発職、MR、管理薬剤師に治験コーディネーター、学術・DIなどがあります。

メリット

大きなメリットとして、給料水準が高く、生涯年収も高くなる傾向にあります。

また、しっかりとしたビジネスマンとしてのマナーやスキルが身につくので、企業をファーストキャリアと捉える人は非常におすすめだと思います。

以下に大手企業で働いていた女性の方に年収の上がり方についての口コミをいただきました。

有名企業で働いていた女性(50代前半)

新卒から同じ企業でずっと働いていました。自分に非常に合う職場であり、気持ちよく働くことができました。また、年功序列型賃金のような昇給があり、40代後半のときには同い年の方々と比べると驚くくらい頂いていました。お給料も職場環境も非常に幸せなワークライフを営めました。

デメリット

デメリットとしては薬剤師の専門性を上手く活かしきれないという面があります。

また、自己管理能力や問題発見・解決能力が大事になってくるので、ハードルが高く感じてしまうかもしれません。

就職先の平均年収徹底比較!

次にここでは上の表でも紹介した、病院・ドラッグストア・製薬会社・企業での就職後の年収を比較したいと思います。

1位 企業 約650~1,000万円
2位 ドラッグストア 約450~750万円
3位 調剤薬局 約450~700万円
4位 病院 約400~650万円

上の表が薬剤師の就職先別の平均年収の比較表です。

そして、薬剤師の多くは30代、40代と年齢を経るごとに年収が上がっていく傾向にあります。

また、男性よりも女性の方が年収の伸び率が高く50代になれば年収が下がる傾向にあるというデータも出ています。

大手の企業へ就職したい薬剤師必見!

ここでは大手企業に就職したい薬剤師に向けて、どのような企業が大手であるのか、いくつか例をあげて紹介していきたいと思います。

  • 日本調剤
  • マツモトキヨシ
  • 独立行政法人国立病院機構
  • 武田製品工業

日本調剤に就職したい!

言わずとしれた、独自の経営戦略を取る調剤薬局業界の最大手の会社だと思います。

現場薬剤師のスキルも高く、最先端の薬剤師の業務を覚えることができるというメリットがあります。

一方で全国に店舗展開を行っているために、異動を強いられる可能性もあります。

ここはママ薬剤師にも優しいと転職エージェントでは有名で、育休制度もしっかり充実しています。

マツモトキヨシに就職したい!

関東圏に多く展開している大手ドラッグストアです。

他のドラッグストアとの条件と比較すると、年収や労働条件が良いケースが多く人気の就職先の1つです。

薬剤師としてのスキルを学ぶという意味では物足りなさを感じるかもしれませんが、店舗内での業績アップなどを考えたりと他のやりがいはたくさんあります。

独立行政法人国立病院機構に就職したい!

全国にいくつか展開していて、独立法人化している病院を希望する薬学生が主に就職する病院となります。

行政とは異なりますが、特定独立行政法人と定められているので、働く職員は国家公務員として扱われます。

初任給が他の就職先等と比べると低すぎるというデメリットはありますが、やりがいはたくさん見いだせる就職先なのではないでしょうか。

武田製品工業に就職したい!

日本を代表する大手製薬企業になります。

薬剤師の資格を持っているMR職を積極的に採用しているので、薬学生にも人気の企業です。

働き方として、MR職や研究職とありますが、どちらも非常にハードな仕事内容であり、結果を求められるので上記のデメリットでもお話した通り、自己管理能力が必須になります。

就職活動に失敗しない方法とは?

次に上の4つのような大手企業や自分の希望する企業に就職したい人に向けて、就職活動に失敗しない方法を紹介したいと思います。

主に就職活動に失敗しない方法は3つあります。

  • 自己分析を徹底的に行う!
  • OB・OG訪問を行う!
  • 4年生までにある程度のキャリアプランを設計しておく!

自己分析を徹底的に行う!

大学生活はあっという間に時間が過ぎてしまいます。自分の将来を考えないまま、流れ行くままに薬学部を卒業し、就職なんて非常にもったいないと思います。

そこで「自分が薬剤師として何をしたいのか」、そして「なぜ薬剤師になりたかったのか」を考えておく必要があると思います。

「何をやりたい」、「なんでなりたかった」を考えることは就職活動を成功させるための軸になり、基盤になります。

薬剤師の資格を取得してから、全く違う職業に就職することも全然問題ありません。

しかし、そのためには納得の行く理由が必要になるので、しっかりとした自己分析を重ねましょう。

OB・OG訪問を行う!

これは大企業になればなるほど大事なファクターになります。

OB・OG訪問をすることで、実際に働いている人の意見を聞くことができ、内側から会社を見ることができます。

また、その大手の会社に入るとためにどのような人材であるべきなのか、どのような思考思想をもつべきなのかを教えていただけると思います。

説明会では得られない、実際の建前なしの意見を聞くことができます。

自分の母校の大学でもOB・OGセミナーを行っていると思いますので是非活用してみてください。

4年生までにある程度のキャリアプランを設計しておく!

薬剤師の資格を取得すれば、病院や調剤薬局、ドラッグストア、製薬企業、公務員など幅広く選択肢が増えます。

そこで自分がどの道に行きたいか、どの職業に就職したいかを4年生までに、ある程度就職したい職場を決めておくと、有利に就職活動が進みます。

人気な企業や人気な薬局に行きたい場合、早い段階で準備をしている人とでは雲泥の差が出てしまいます。

そのためにも、自己分析を徹底的に行い、自分の就職先を決めるようにしましょう!