皆さんは、薬剤師のスキルを上げるには、「とりあえず資格さえ取ってしまえばいい」と考えていませんか。
しかし、そのような考えだと、いざ転職をしようとしたときに思わぬ失敗をするかもしれません。
そこで今回は、資格ではカバーしきれない薬剤師のスキルの身につけ方について紹介していきます。
Contents
薬剤師転職で求められるスキル
コミュニケーション能力は必須
雇う側が求めるスキルとして一番に挙げられるのは「コミュニーケーション能力」でしょう。
このスキルが有るだけで、転職の際に他の方と差がつきます。
具体例でいうと、求人募集では年収500万円と記載してあるところでも、交渉次第では20万円アップの年収520万円にアップしたという例もあります。
ではコミュニケーション能力の高い人とはどのような人を指すのでしょうか。
それは簡単で、
・話すのがうまい
・患者さんに好かれる
このようなことができさえすれば、薬剤師の現場では十分能力が高いといわれます。というのも、薬剤師は一般的にはコミュニケーション能力が低いのです。
あるキャリアコンサルタントの方によると、多くの薬剤師は言葉遣いがうまくなく、普段の仕事や上司に対しても、敬語を使えない、私語が出てしまうという方は多いらしいです。
なぜこのように薬剤師の多くはコミュニケーション能力が低いのか。その原因は業界の人手不足です。
現場では常に人が不足しており、薬局の多くは経歴や資格といったものでしか人材を判断せず、結果簡単に雇ってしまう傾向にあります。
そのためコミュニケーションに問題があったとしても、現場で働くようになるまでわからないのです。
それじゃ、コミュニケーション能力が低い人は薬剤師になるべきではないのか!と思われるかもしれませんがそんな事ありません。
まずは患者様に好かれるよう丁寧に接するのを心がけましょう。そうすれば「この人は話しやすいな」という印象を持たれます。
今すでにコミュニケーション能力は高い人はもちろん、低い人は上記のことを意識して、徐々に改善してみてください。
周りをよく見る人は重宝される
コミュニケーション能力の次に大切なのが「周りを見通す能力」です。自分の仕事だけに気にかけるのではなく、他の人への気配り、そして勤務する店舗の利益を増すにはどうするか考えることができる。こういった人も薬剤師には重要なスキルです。
更に具体的な例を挙げるとしたら、人間関係をうまく考えることができる人です。店舗内の雰囲気を良くしたり、他の薬剤師とも仲良くなったりする人は重宝されます。
そして、うまくスキルのアピールをすることができれば、年収交渉で50万円ほど条件をアップさせることも可能です。
ただ勉強して得られるものではなく、普段の行動から自然に身につくもののため、いまいちつかみにくいと思います。
スキル獲得のためのポイントとして、
・大きな声で挨拶をする
・同僚のメンタルフォローをする
・みんなが参加できそうなイベントを主催してみる
以上のようなことを試してみると、周りがよく見られる人だなと信頼を得ることが出来るかもしれません。
是非検討してみてください。
リーダー力もあるとベスト
上記のスキルが身についてきたら、薬局など勤めている店舗の運営に挑戦してみましょう。
このような運営業務を「管理薬剤師業務」と言いますが、経験が少しあるだけで非常に重宝されます。
運営、リーダーと聞くと難しく感じますが、勤めて数年の人でも薬局長をしたりする方はいらっしゃいます。
基本的には自分から立候補することで、管理薬剤師になるチャンスをもらうことができます。
もし経験を積むことができれば、年収だと50~100万円ほどアップすることもあります。
このスキルがあれば転職もうまくいくこと間違えなしなので、余裕がある人は挑戦してみてください。
現場ではあまり活躍しないスキル・資格
これまでは薬剤師の現場で獲得できる経験・スキルの有用性について話してきましたが、それ以外のスキルや資格は転職に役立つのでしょうか。
結論から述べると、資格・現場以外で学ぶスキルを持っているだけでは、有利になりません。
現場が求めているのは即戦力です。いくら資格が多くても、実務の経験があまりなければ、転職はできても年収アップなどは見込めないでしょう。
それでは、持っていても意味はないのかと言うとそのようなわけでもありません。上記の項目で説明したスキルに加えて、保有していれば雇い主側からの信頼は高まるでしょう。
なので、まずは実務でコミュニケーション能力等を高め、十分だと思った後資格の取得を目指すと、転職を円滑に行うことができるでしょう
まとめ
今回は薬剤師の転職の際に求められるスキルについて紹介しましたがいかがだったでしょうか。
資格を取得するのも大事ですが、それ以上に大切なのは現場で得られる経験です。
まずは業務経験を積み、資格で映えることのできないスキルを身につけてみましょう。
転職によるキャリアアップを目指して頑張ってください。